仙台旅行に行くなら、老舗牛タン店「旨味太助」で肉汁に溺れろ。

牛タン食べたことあるよ!という方の中には、「実は焼肉食べ放題の中にある、牛タンなら食べたことある」だけの状態の人、いますよね。

特に若い世代には、多いですよね?(ギロッ)

実は私も、つい最近まで「にわか牛タン勢」の1人でして、初めて食べた美味しい牛タンを食べての感想は、
「あ、今まで食べていたのは、牛タンじゃなかったんだ。」でした。

見てるだけでお腹へってくる

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噂の、旨味太助の牛タン定食が、こちらです。
見てください、この三種の神器を。

牛タン・テールスープ・麦飯の相性が…

良すぎて。よすーぎてーーーー。
泣いてしまったんだ。
泣いてしまったんだ。

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出典:あいみょんが明かす、リアルな歌と言葉が生まれる瞬間 「古い人間のままではいたくない」 - Real Sound|リアルサウンド

(あいみょん好きにはわかる。)

 写真を見ていただくと、焼肉屋のペラペラの牛タンとは厚みからして全然違いますよね。

価格は普通のランチよりは少々お高めでしたが、美味しさと満腹感で、お店を出る頃には幾らしていたのかもう忘れてました。
牛タン定食1人前で、1300円だったみたいです。

メニュー一覧 旨味太助 (うまみたすけ) 国分町 - Retty

仙台・牛タン発祥の歴史

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出典:味太助の歴史 | 仙台牛タン発祥の店 味太助

旨味太助は、故・佐野啓四郎氏が開いた「仙台牛タン発祥の店・太助」の分店です。
分店とはいえ、元祖の味を受け継いでいる老舗といって差し支えないと思います。

旨味太助の店舗では、創業に至るまでの経緯やこだわりについて書かれた新聞記事が、各席のメニュー表にまで挟まれていました。

いちいち暑苦しい、池井戸潤の小説みたいじゃないか、と思う人もいるかもしれませんが、私は「語れるストーリーがある商品」には格別の価値があると信じているので、 (食べながら)隅々まで読みました。

佐野氏が太助を創業するまで

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公式サイトに、その記事に似た太助創業までのストーリーが掲載されていましたので、一部引用し、ここに紹介させていただきます。

www.aji-tasuke.co.jp

佐野啓四郎は、山形県西里村(現河北町)の農家の二男として生まれた。東京で料理の修業をしていた二十代の頃(昭和十年頃)、フランス人のシェフからシチューなどに使う牛タンの味を教わり、日本人好みの味付けに工夫を重ねた。
「昭和十年頃だったかねぇ。東京で日本料理の修業をしている時に知り合ったコックが言うんだよ。牛の舌ほどうまいものはないってねぇ。まさか、と思って自分で焼いて食べてみたら、これが本当にいい味なんだ。」牛タン焼きの生みの親、佐野啓四郎は、初めて牛タンと出会った頃をこう振り返った。

 

佐野啓四郎は、「お客さんに喜ばれる味を守るということは大変な事なんだ。毎日緊張していないとね。」と職人らしい難しさを見せていた。その意志を引き継いで、二代目佐野和男が仙台牛タンの元祖である「味太助」の伝統を守りつづけている。

 

人生何がきっかけになるのか分からないというドラマ、そして、あの美味しい牛タン定食が生まれた背景に職人らしい努力があったのだと思いを馳せると、肉汁からまた別の種類の旨味が染みてくるのです。

自分の商品を持つこと

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起業家や会社に属さない働き方をしている方はよく、「大切なのは自分の商品を持つこと」というニュアンスの発言をされます。

これには、単純に、会社に所属しているとあらゆる面で、どうしても「限度」はある。資本主義の中で安定した経済基盤を作るための方法論として、自分の商品を持つのが良いんだという意味合いもあるかと思います。

 

とはいえ私は、「コレ、自分が創りました!」と堂々と言えるものがある、ということ自体に、筆舌つくしがたいロマンを感じる。笑

そこに至るまでの過程に、色んなものが凝縮されているんだろうな、と、想像します。

 

仕事の実績に限らず、愛する家族を育てることもそうだし、小さなことでもいいから社会の役に立つこと。
私も死ぬまでに、何かそういうものを残せるようにしたいな。

 

…と、ここまで書いてきて言いたいことは、仙台に行った人はもれなく「旨味太助(もしくは太助)」に行ってその旨さにノックアウトされてくださいということです。

そして新聞記事をつまみに牛タン定食を噛み締めて、明日からまた頑張っていきましょう。